村上龍『13歳のハローワーク』(幻冬舎)

この本で著者は、好きで好きで仕方のないことを仕事にするのが幸せだと主張している。だが、好きなことを仕事にすることは本当に良いことづくめなのだろうか。好きなことを仕事に選んだことによって生じる他者との利害関係、様々な煩わしさ。それらを抱えてなお、その好きなことを純粋に好きでい続けることができるのだろうか。本当に好きなことは、他者に煩わされない自分の中の「聖域」として残しておく方が良いのではないか。あれこれ考えてみたが、まだ結論は出ていない。

近所のギャラリー(そらの前の飼い主さんの勤務先)のホームページの日記のバックナンバーを読んでいたら、そらの里親になった自分のことが「近所の陶芸家の方」と紹介されていた。実際はサラリーマンが本業で、陶芸はあくまでも趣味である。そこで、「もし本業が陶芸家だったら」と考えてみた。(冒頭に戻る)